自分がつらいからこそ。
誰かを、憎むのをやめる。
誰かを、恨むのをやめる。
怒り続けることを、やめる。
相手を非難し続けることを、やめる。
自分のほうが正しいのに、と、相手を責めること自体を、やめる。
誰かを、黒い気持ちで、見続ければ見続けるほど、
あなたの心のなかに、「黒い滓(おり)」のようなものが、溜まって行く。
傷ついた経験を持つ、ゆえに人の痛みもわかる、心の優しい人はね、
その「黒い滓」を持つこと自体がもう、苦しいの。
自分が黒い気持ちを持つこと自体が、つらくなるの。
そしてやがて、そんな自分を、嫌うようになる。
このままの状態を続けても仕方ないのに、と、自分を責めるようになる。
必ず、そうやって、自分の「黒さ」を自分で責め、自分を傷つける。
だからこそ。
黒い心を、溜まった滓を、自分のために、手放そうよ。
正しいか、正しくないか。
その視点で他者を判断すること自体を、
その相手に対しては、やめればいい。
あなたとその人は「違い」があるだけだと。
そして、相手の問題を、自分が代わりに解決しなくては「いけない」わけではない、と。
私は私の感じることを大切にするけれど、
相手にも、実は、その権利があるのだと。
「正しいかどうか」に囚われて、相手を憎むと、
憎んでいる自分、というその状態もまた、正しいかどうか、
迷わなくちゃいけなくなるよ。
その相手と自分の感性は「違う」のだから、
できることなら、その「違い」が苦しいのだから、離れればいい。
でも、すぐには距離を置けないのなら、
自分のために、どうか「正悪」の判断を、やめてほしいと願う。
黒い滓からは憎しみしか生まれず、憎しみは、自分を痛めつけるから。
あなたの価値観が、毎回「絶対に正しい」わけでも、ないときがあるから。
ほかの人は、ほかの受け止め方も、もしかしたら、するかもしれないから……。
自分のために、あるいは大切にしたい誰かとのご縁のために、
自分の受け止め方を「正悪という囚われ」から離し、捉え方を変えていくことで、
その黒い滓をうまく手放せますように。