別のところを見つめて、知ってみる

たとえば、自分のダメな部分を誰かから指摘されたとき。

 

→なるほど。では私、そこがダメなのだから

頑張ってそれをやめていこう

→その指摘を受けなくなった、あるいは軽くなった

→なるほど、これでいいんだ、と思う

 

しばらく経って。

→また同じような(あるいは別の角度の)指摘をされた

→なるほど。ではまた頑張ってそれをやめてみよう

→しばらくは指摘されなくなった

→やはりこういう変え方でいいんだな、と思う

 

このパターンをこれまで、繰り返している人は、

何か問題が起こるたびに、

「ではどうしたら、次から指摘を受けなくて済むようになるか」、

に注目している。

 

そうした方策を考えるのは、仕事などの役割分担ならまだ良いのだけれど、

いや、仕事上でさえ、いつも自分がそこにしか注目していないなら、

これ、実は、ときどき危険。

 

もしかしたら相手の都合や、その場の状況に合わせて、

自分を曲げちゃうとか、無理させることがあるから。

 

なるほど、という部分の「素直さ」は、

とてもいい『資質』なのだから、

その部分は大切に取っておいてね。

 

で、それとはまったく別に。

指摘を受けた
  ↑
このときの自分にも、ちょっと注目してほしい。

 

そう言われた自分のこと、どう感じるか?

毎回いつも『私はダメだわ』と否定的?

自分に対して、非難ごうごう?

ゆえに、では、頑張って○○を……。

 

またはあの人が、この部分が、悪いんじゃないか! 何言ってる! の反論中心?

で、同じく、では頑張って○○を……。

 

他者に対して、自分に対して。

いつもそこの視点でとどまっているなら、

少し、もったいないよ。

 

これは怒りや、悲しみ、後悔などのパターンでも同じ。

なぜ、私は、そんなふうに感じるんだろう。

その視点、あとからでいいから、持ってみてほしいのだ。

 

ただし、

こんなの許せない(自分を、または相手を)

なぜそんな!(相手が、自分が)

等を感じている間は、

その自分の『感情』にも振り回されるから、

上に書いたような視点、持つことは難しいよ。

 

感情の渦巻きから、ちょっと離れられたときに、落ち着いて

「なぜ私はそもそも、そう思う(思いたくない、

あるいは相手から思われたい、思われたくない)」のか、

このところを、紙にでも書き出してみてね。

 

するとね。

どの部分を、どんなふうに、自分が嫌だと思いたいか、または非難しているのか、

そういうのが、見えてくるよ。

 

そうしたら、さらになぜ、自分がそんな非難をしたくなるのか、

そう『自分が』感じるのか、を、見つめられるようにもなる。

それも書いて整理してみていいと思う。

 

実際、やってみるとわかるけれど、

このとき、誰々がそう言ったから、という理由、書きにくくなるのだ。

だって、その誰々さんと自分は、違う人だからね。

誰々に言われたことをきっかけに、

『あなた自身が思った、感じた』ことを書くわけだから、

なぜ、の理由は、別のところに見つかるはずだよ。

 

こうした掘り下げ、ぜひ、やってみてほしい。

自分が本当は、何を望んでいるか、見えてくるよ。

 

そうして、掘り下げたところで、もし「傷ついてる自分」などを見つけられたら、

それをまた、責めたり、変に哀れんだりするのでなく、

ああ、そういう自分がいるのだなって、

いったん、その『事実』自体は、淡々と認めてほしい。

 

たとえ居心地が悪く感じられても、そういう自分がいる事実そのものを、

見なかったことには、しないでほしい。

 

そういう自分がいたことを、ただ、知るだけでいいから。

そこから、視点が、きっと変わり始めるから。

 

とくに、いつも何か、うまくいかないパターンのことがある場合、

その場面における『自分が何をどう感じてるのか』

『さらに、なぜそう感じられるのか』を見てみることは、

自分の思考の切り替えに、やがてつながっていくよ。

 

「本当は私、○○だと感じてるや……」

「○○を願ってる……」

というところに、たどり着けるようになると、いいね。

 

いつもいつも、自分を責め、あるいは相手を責めて、

では変わらなきゃ、やめなきゃ、

次にどうするか、だけを考えるのでなく、

そのときの自分を、あとからでいいから、

いったん立ち止まって、丁寧に、見つめ直してみてね。

 

2015_03_07Photo by Chris g Collison
GATAG フリー画像・写真素材集 1.0

 

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