食べる、ということ(3)

最後に、今の時期にぜひ、少しずつでも食べてほしい食材について。

春野菜は、解毒効果が全般に高いのだ。

まず、うど、せり、ふき、といった春の山菜は、とくに「溜まったものを排出する」パワーが高いとされる。

これらの軽い苦みは、脳に刺激を与えてくれるし、身体を目覚めさせてくれる。

また、一説では肝臓によい、つまり疲れがとれる効果もあると言われている。

ただし、アクがあって繊維質も多いため、胃腸の悪い人は、食べ過ぎは禁物。

日経新聞  栄養豊富な春の山菜、苦みが胃腸の働き促進(3ページの記事)

http://www.nikkei.com/life/living/article/g=96958A96889DE0E1E4E1E6E0EBE2E3EAE2E0E0E2E3E385E3E1E2E2E0;p=9694E3E6E2E4E0E2E3E2E4EAE6E2

そして、山菜以外の春野菜も、デトックス効果が高いとされている。

日経ヘルス・日経ウーマン 春の解毒野菜ランキング (第1~4回、シリーズもの)

http://wol.nikkeibp.co.jp/article/special/20100225/106023/

肌に良い云々以前に、新陳代謝が良くなる=体温が上がる、排泄しやすくなる、疲れが出ていく、ということなのだ。

これらの野菜をなるべく多くの種類、食べていくことで、冬の寒さで縮こまっていた身体が、力を取り戻していく。

そして身体が楽になってくると、心の縛りも、少しほどけていくのだ。

これは体験してもらわないと、実感できないことだけど。香味系の野菜はとくに翌朝、身も心も軽い。

山菜はあく抜きのために「下ゆで」が必要だが、あとは塩ゆでするか、薄切りなどをオリーブオイル等で

軽く焼いて塩、こしょうをふれば、だいたいの野菜は、それでおいしく食べられる。

新タマネギは辛みが薄いので、生のままスライスして、しょうゆと鰹節をかけても十分おいしい。

山菜は小麦粉を水で溶いて塩をちょっと混ぜ、それを衣に天ぷらをつくると、火の通りもよく、味わいやすい。

天ぷらがイヤなら、衣ごと、鍋に多めの油を入れて焼けばいいのだ。

これに、昨日書いた簡単汁ものと、白いご飯。海苔か納豆でもつければ、まずは十分だろう。

繊維質が多いので、量もそれほどたくさんは食べなくてすむし、「身体にいいことしてる!」という気持ちが、

自分にとって、ちょっとしたご褒美のように感じられるはず。

そういうところから始めてみて、ご飯食に身体が慣れてくると、お魚もつけようかな、とか、

鶏肉を少し、卵を少し、などと、たんぱく質を摂りたい欲(笑)も、出てくる。ボリュームがほしくなるのだ。

そこまでいけば、しめたものである。ご飯を楽しめるということは、心にも、とてもいい栄養を与えてくれるから。

せっかくの春。ちょっとずつでも、回数は少なくても、少し自分に優しくしてあげて、春の温かさを

食でも、心でも、味わってもらえたら……と、心から願う。

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