格好をつけたがるあきらめの悪い自分

今日は自戒と反省をこめて書くことになると思う。

自分が、どうして鬱になったのかを考えたとき、

結局、私は「社会的にいい顔をしたかったんだな」と思った。

学校で例えるなら「何でもできる優等生」、

あるいは「頑張って努力してスポーツで伸びていく子ども」。

すごいね、って言われることとか、頑張ってるね、って言われることとか、

そんなこと、そんなふうにできるの! って言われることが気持ちよかった。

それを周囲から言ってもらいたいがために、頑張った。

幸せに、楽しく生きていくために、お金があったほうがよくて、

そのために仕事をしているはずなのに、

いつのまにか「完成品のレベルを上げること」だけに執着して、

そこに行き着くまでは、どんな無茶でも無理でも、自分に強いた。

いい格好、したかったの。

社会に対して。会社に対して。上司や後輩やクライアントに対して。

そうやって認めてもらうことが「心地いい」と思ってた。

また、それが仕事のレベルを上げるってことだ、とも思ってた。

そりゃあ、人より倍、働くよ。

そんな働き方したら、会社では重宝されるよ。当たり前だ。滅私奉公だもの。

自分のペースなんて省みずに、ただ、格好つけたくて、やってたんだんもの、ひたすら。

しかもそれを1回やったら、次はまたレベルを上げていく。

これができたんだから、次は別の工夫をしなくちゃ、って、決めつける。

もう、できるようになったことは「当たり前」と見なして。

そう、ある意味「人間」じゃなくて、ほめてもらいたい「機械」。

生き方が、そんな感じ。

ビジネスの世界で成功して大物といわれている人たちは、もちろん、困難に立ち向かってきた。

でも、その困難をどこか、楽しんでた。

それは、言い方を変えれば「楽しめる範囲の苦労」を選んでいる、ってことだ。

楽しめる範囲で、ペースで、向かっていく。

延々、自分が疲労困憊してグッタリするほど、自分が自分じゃなくなるほどの(という言い方は

大げさに聞こえるかもしれないけれど、仕事そのものが人生になるとそれに近い)働き方、ではない。

人生の中に「仕事」という要素があって、それはそれで楽しむ。

他にも、愛や友情や家族や趣味などがあって、それと同じように楽しむ。

仕事を、他と同じような感覚で楽しめるからこそ、長く続けられるし、アイデアも湧くし、成功し続けていけるのだ。

その日の仕事が終わり、翌朝も「さあ、やるぞ!」ってモチベーションを上げられるのは、楽しいからだ。

私のように、結果的に表面的な「社会の顔」をよく見せたい、なんてやり方をすると、無理が来る。

だって、それは見栄だもの。高級な服や車と同じ。単なるステータスだ。

この「格好をつけたがる自分」は、なかなか、捨て去ることができなかった。

仕事を頼まれたら、やっぱり限りなくきちんとやりたくなって、まあ、それが一瞬だけならいいんだけど、

また「自分」のことを脇に置いてしまってた。楽しい、と思える範囲を越えたやり方をして。

仕事に復帰したとき、無理したら壊れる、と、どこかでわかっていながら、やってしまった。

面倒な仕事を、過去の経験と立場上から少しだけ回されたら、ガッと張り切って。

もちろん、ポンコツ車はあっという間にエンスト。

そのあとは、ただボー然としてた。

「ああ、無理、アクセル踏めないんだ、私」って、やっと、やっと、そこで気づいて。

「格好つける」「社会にいい顔して満足する」ことを、自分であきらめられなかったがゆえに、

さらに長期の再休職、である。おバカだね~。

仕事は、仕事。そこにいる自分は、自分の一部分でしかない。

私は、そこだけで幸せになる必要もないし、実は、なれるわけでもない。

友人との語らいや好きなものに囲まれる幸せや、そういったもの全部が、私にとって大事なのだ。

仕事の達成感なんて、自分にとっての幸せの一面でしかなかったのに、気づけなかった。

仕事に対し全力投球する、でもあくまで、楽しんでやれる範囲で全力投球する。

そういう自分にとってのバランスが、つかめなかったのだ。

さすがに今は、仕事の面での幸せは、それこそ「一部分」でいいのだ、と思えている。

自然を感じたり、友達と語り合ったり、おいしいものを食べたり、音楽や本や映画を楽しんだり、心地よく寝たり。

そういう部分も楽しみ、仕事も、楽しめる範囲にとどめる。それ以上の「苦しみ」を与えない。

どうせ放っておいても、きっと頑張りたくなるのだ、私は。

昔から、課題が来ると、ワクワクする性分なのだ。

じゃあ、そのワクワクを「身も心もグッタリ」にまで発展させない範囲で、持続させよう。

最初から最後まで、自分が楽しめるやり方、ペースを見つけていこう。

最初から最後まで、楽しめる自分になりたい。

今は素直にそう思えているし、社会的地位云々、格好つけ云々は、もういいんだ、と本気で思えている。

ここにくるまで、えらく長い時間がかかったなあ、と思うけど、

つまりはそれだけ、私が不器用ってことなんだよね……。

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