仕事のトラブル、自分のトラブル

鬱という病にかかると、自己否定が強くなるため、

トラブルを複雑に考えやすく、引きずりやすい。

たとえば誰かに文句を言われたとする。

言われた内容が、勘違いや間違いだ、と思えても、

うまくそれを説明できなかったりするために

自分が仕事でミスしたことになってしまう場合がある。

あるいは、仕事上の役割としてのことを責められているのに、

自分自身の性格や人間性を非難されているように感じてしまい、

激しく落ち込んだり、あとあとまで引きずり続けたりする。

相手の八つ当たりだったりする可能性だってあるのに、

自己卑下につなげてしまうのだ。

こうした苦しみを避けるためには、まず、

自分がまともな脳ミソの状態ではないことを、しっかり自覚しよう。

病のときは、ミスは起こるものなのだ。

開き直れ、と言っているわけではなく、

自分が滑りやすい氷の上を歩いているような状態だと自覚することで、

焦っても仕方ないと、慌てる可能性が低くなるのだ。

あなたの能力が根本からダメになったのではない。

病で一時的に、落ちてしまうことがあるだけの話だ。

そこをきちんと、割り切ると、焦らなくなり、実際にミスは減る。

丁寧に対処するしかなくなってくるからだ。

表面上を取りつくろおうとして、焦って失敗を重ねるより、

ペースが落ちても丁寧にできるほうが、

仕事上での評価は下がりにくい。

あとは、仕事の役割と自分自身を、しっかり分ける。

あなたの責任は、あくまでもその仕事の範囲内にあり、

あなたのすべての人格、全意識を投入して、やるものではない。

鬱のときは完全に仕事用のあなた、でいいのだ。

これもまた、そう 決めて割り切るしかない。

でもそうすれば、仕事の役割の面でのトラブルにより、

自分を追い詰める危険性が減るのだ。

私の経験では、上司に相談し、対処しきれない類いの、ワケのわからない

相手の主張を、上の対応任せにしてもらったこともあった。

それでも、いいのだ。

自分は病なのだから。

どうか、必要のない落ち込みを抱えこまないようにしてほしい。

仕事に感情を持ち込むのは、もともと、

自分にとってよくないやり方であるのだから、

そうなりやすい今は、原点に返るつもりで、しっかり、切り離そう。

感情で、仕事をしない。

理性と知性で対応するのが、仕事である。

それが、原点なのだ。

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