私のもとに 届いた音
私のなかで 高らかに鳴り響く
斬新な ラッパの音色
それは新しい 拒否の歌
私が今まで知らなかった世界の音
そちらを選択するという 宣言の響き
それを聞いた私は
あまりの新鮮さに 恐怖すら覚える
それがあっても いいのだ と
通じ合うことよりも 理解を「求める」こと
折り合うことよりも 理解を「してもらう」こと
必要なのは ただそれだけで
それ以外の視点は 断固拒否すると
宣言しても よいのだ と
私にとっての それは
「分かり合う」を あきらめる歌であり
あとから自分が 苦しくなる音であり
もはや二度と選べない 選択肢なのだけれど
勝手にそう 思っていたのだけれど
相手が望んでいない限りは それでいいのだ
そうすることを
胸を張って堂々と
相手は宣言されたのだから
あまりにも高らかな 新世界のその音色
だから私も 初めて それを受け容れることにしたのだ
ただ 今は それでいいのだ と
何を選んでも いい
どう決めても いい
そこにあるのは 個人の自由
ゆえに私は それを 選択する
私は 私の 自由を歌う
このラッパの音色よ 世界中に 鳴り響け
切ない自由の この音よ
そして それを新たに受け容れる者を
私の元に 連れて来たまえ と
かくして今日も
斬新で 孤独な音色が
きっと世界に 鳴り響く
ならば私はもはや
それが あっていいことのみを 受け取ろう
新しい 価値観の
新しい 世界をかなでる
悲しい響きの その歌を