私は、今日、ゆっくり眠ることを許されている。
自分がそのように眠るための家があり、
交通網トラブルくらいなら、たいていの場合、
最悪でも数時間歩けば帰ることのできる場所に暮らせている。
室内温度や風呂などの、清潔を守り、身体の健康を保つ仕組みや道具も、
日々、持つことができている。
家という建物、寝具、さらには町その他、それらをしっかり、
つくったり守ってくれている人たちがいたからこその、今のこの環境。
また、その状態を保てるだけの身体を持てていて、
さらに、心も壊さないよう気をつけて扱うことを学べた。
こうした形態を持つことを、結果として与えられたのだ……。
大人になり、自活できる能力を持てるようになるまで、
誰か(家族や学校や友人など)に育ててもらえた。
そして今、愛や、自分を大切にしていいことや、
他者との間で育まれる思いやりなどについて、
さらに学ぶことができている。
もっともっと視野を大きく観れば、地球という星が、
今のこの環境を保つことを可能にしてくれている。
地球の上にいる、人間という生きもの、としての私。
そのために、ほかの生き物の命をいただきながら、
命の大切さ、生きることの基本を、こうして教えてもらえている。
宇宙の仕組み自体が、そのような機会を
私にも、与えてくれているのだ。
普通で当たり前であるように思えるすべてのものは、
他者の協力と、他者への信頼、
また、そうしたことを自分ができるという、
今のこの環境によって、与えられている。
今、私がいる社会が、親切で平和なのだ。
地球もまた、誕生の頃のように延々と暴れまわってはいないからだ。
夜中にふと目覚めて気づけた、これらのこと。
ただ、感謝。
Photo by kantokuruza