動く、動かない。
動いたのに、うまくいかない。
動きたいのに、動けない。
上手にできなくて自分を責める人は、その部分の視点自体を、
まるまる変えていいことを知ってみるのも、ひとつの方法だと思う。
やる、やれない、その視点に強くこだわり過ぎる人って、
なんとかせねば
→やってみる
→うまくいかない
→ならば余計になんとかせねば
→さらに動く
→やっぱりうまくいかない
→ならばもっとやってみなければ
→やがて疲弊
→できない自分を責める
→私はいつもうまくいかない
あるいは
やれない、動けない
→やりたいとは思ってるのにいざとなると動けない
→それはきっと回りも非協力的だからだ
→回りも悪いし、タイミングも悪いんだ
→でも本当は自分が動きたいだけなのに
→やっぱり動けない
→イライラする
→自分に情けなくなる
→自分を憎みつつ、回りをも恨んだりする
→やっぱり自分は動けない
こういう感じで、ずっとネガティブぐるぐる、になってるんだと思える。
そして一見、正反対に思えるこの2つに、
共通してるんじゃないかな、と思えること、実は二つあるのよね。
その一つめ。
やった後に起こる結果を「あまりにも神聖視し過ぎてる」可能性はないかな。
何かやった、達成しただけで、万能&万全の幸福感に
自分が包まれることができるなら、すでに
人類は少なくとも2000年以上生きているのだから、
それこそ今ごろ、戦争も飢餓も、なくなってんじゃない?(^◇^;)
そんな魔法みたいなものは実は存在していなくて、
皆、日々、チクチクと軌道修正しながら、毎日いろいろ感じながら、
行動としては、そこそこやってみる、を意識して楽しんでいるわけで……。
だからさ、これこれを達成したら、自分は幸せになれるのに!
という、その強い思い込みそのものが、すでにもう
何かズレている……という視点は、持ったことあるかなってこと。
そして二つめ。
本当はそれをできなくては『いけないのに』というのは、
ただの価値観の一種、に過ぎない。
でも、その枠の中だけに自分をいつも押し込めているってことは、
イコール、他人のことも、その枠内でしか、きっと判断していない。
それって……実は他人に対しても自分に対しても、 めちゃくちゃ強く、
たったひとつの価値観を押し付けてるのかもよー? ってこと。
この場合、たとえば相手に具体的に何か言うかどうか、は関係ないの。
あなたがいつも、その枠から、世間や他人を見ている。
そして心の中で、相手の行動を批判したり、羨ましがったり、
常に常に常に、自分と、あるいはその価値観と、照らし合わせて比較してる。
ときには行いが正しいかどうか、
ときにはちゃんとしているかどうか等々、
ずっと他人のこと、自分のこと、比較して、ある意味、採点してるのよね……。
で、ごめんね、あえてこういう書き方してみるんだけど、
それって、あなたが『いつも必ず、自分や他人を
採点できる、という立場に、視点を置いている』ってことでもある。
……あなたは、そんなに上の立場の、素晴らしい人なのかな?
世の中をそんなにあれこれ採点できるほど、すごいのかな?
普段の自分のことは、どちらかというと、真逆の存在のように感じてるよね?
なのにね、結果的に『心の中でやってること』は
実はとても上から目線の、傲慢な採点、傲慢な批判、なのかもしれないよ。
何かをするとか、しないとか。
それよりもっと前の段階で、
もっともっと、大切なことは、
自分が何を思っているのか、どんなふうに感じているか、を
客観的に、見つめ直してみることだと思える。
行動、というのは、確かに表面に現れるわかりやすいものだけれど、
そのもとになる気持ちや考えは、常にあなたの内側にある。
ってことは、あなたが、自分の内側にもっと気を配ってあげることは、
あなたの幸せを感じる、その気持ちにも影響するし、
やがては行動そのものも、変えていくんじゃない?
だって私たちは常に、何かを『しよう』という気持ちがあって初めて、
行動に至るのだから(階段を上がろうとするのさえ、まず気持ちが先でしょう?
上がろうと思わないのに身体が勝手に階段を上がったこと、ある?)
だから何をするか以前に、気持ちの部分を見つめ直してみる、というやり方も、
今のあなたには、またとても有効なんじゃないかな。
それにね、何を『成した』か、以前に、
何を『為そうとした』か、のほうが
よほどあなたを変化させてくれると、私には思えるよ……。
そう、成功かどうかが、必ずしも重要なポイントではないってこと。
なんとかしなくちゃいけないのに、と思う、
その自分の心や気持ちのほうに、もっと注意を払ってあげてほしいと、
それこそ心の底から、私は願っています。
どんなつもりで、私は……?
それは遠くから見つめ直すことで、気づけること。
実際に動こうが動くまいが、今のその、
行動重視の色眼鏡をいったん外してみて、ぜひ、
自分の気持ちの部分の『奥のほう』を、
もっと知ってみてください。
心屋さんや武田双雲さんがおっしゃっているのは、
単なる気持ちの持ち方論でなく、そうした部分で
自分が気づける『変え方』の話なのだと、私には思えています。
Photo by Boudewijn Berends
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