自分の中の黒さを否定しないでいい

人には、「生存していきたい」気持ちがある。

そしてそれはそもそも、

自分が「人間という存在」であることに基づいている。

 

って、なんだか大上段な書き方で始めてしまいますが。

今日は少し大きめの視点で、強めの言葉を使いながら、書いてみます。

 

どんなに、何をどうしたって、自分の中に「黒さ」はあります。

 

だって人間という生き物は、もともと「他者の命をいただいて生きる」ことを

選んだ存在だから。

 

これは別に、人間だけに限った話ではありません。

「光合成をする生物」以外はすべて、そうです。

草食動物だって、動物性プランクトンだって、同じです。

 

私が中学生の頃、数学の先生が言っていました。

三角錐の模型を作ってみよう、そしてそれをカットして、

断面図を見てみよう、という授業のときに。

 

断面を作るため、自分がたった今、作った三角錐を『壊す』ことになるのに、

「立体を切るとき、ここ(教壇)から見たら、

みんな必ず、笑ってるんだよね~」と。

 

破壊に対して、喜びも感じる。それが人間という存在。

だから狩猟も採集も、できるのだ。

食料が確保できることがうれしいのだ。

 

牛だって、おなかが空いているときに

食べられる草を見つけたら喜ぶでしょう。

ペットだって、ご飯の時間になれば、エサをねだる。

 

他の命をいただくことに対し、

それをより「確実」にするために、農耕が生まれ、牧畜が生まれ、

交換を容易にするために貨幣という制度が生まれ。

 

最初の最初なんて、貨幣的なものは、

自分が豊かであることに対する「感謝のツール」だったのです。

相手に贈るもの、だった。交換するためのものでなくてね。

でもやがて、交換のツールにもなりました、と。

 

おかげで私たちは今、たとえば、家に住めていたりする。

技術を持っている人に、建ててもらって、その提供に関する感謝を、

お金で渡せたから(間借りもその別形態)。

服も食料も、その他もいろいろ、対価交換の仕組みになっていったわけです。

 

そして、どうしたって、そこで必要になるのが『バランス』。

ライオンは、おなかがいっぱいなときに他の生き物を襲わないという、アレです。

狩るための縄張りを確保するという、アレ。

そこでは必ず「相対」的な感覚も、必要になる。

 

他のライオンが寄ってこないから、争う必要がないからと、

砂漠を縄張りにしたら、餓死すれすれの生き方になる。

 

ということで、豊かになることも、破壊することも、

それがときに「他のものより自分が」になることも、

生き物である以上、どうしたって本来、持っている感覚。

 

そこを観念で頭でっかちに否定したところで、

何も始まらないのだな、と、

今さらのように私、気づきました。

 

人間社会で上手に生きられないからって、

生命まで否定しなくていいのです。あなただけが悪でも下手でもないよ。

すべては、バランス

そこを上手にとれるよう、自分なりに練習していくだけ。

 

自分の欲だけで生きていたら「集団で生活する」という生き方を選んだ

ほ乳類としての自分が『疎外』されて破滅します。

「人社会」という世界だけで考えた場合、そりゃ人間関係、おかしくなるよね。

 

だからといって自分を批判し続けて『迎合』ばかりしていたら?

今度は破壊欲の強い人、「自分だけが」という欲の強い人に

搾取のターゲットにされます(ええ、またね、そういう人は、

搾取できる相手を探しているので、見つかったらどんどん、搾取されます。

なんせ搾取しても、される人が何でも「自分のせい」にしてくれるから、

搾取する側は罪悪感が少なく済んで、ラクチン♪なわけです)。

 

つまりは「黒い自分」もまた、否定するな、ってこと。

逆に「搾取される一方の存在」である必要も、まったくないのです。

 

あなたが、あなたのために「心地よい」バランスを見つけていっていい。

 

そして、他者をうらやんだり、恨んだりしているだけだと、

いつまで経っても「自分自身をないがしろ」にし続けるのだということにも、

どうか気づいてください。

 

その立場に自分を落とし込んでいるのは、自分自身です。

そこに気づいていく「勇気」も、どうか持ってください。

 

頭で考えてばかりの「お利口さん」を目指すのでなく、

「心で感じられること」を大切にできる自分、目指したいよね。

たとえばお金は、本来の「相手の能力に対する感謝のツール」として扱えたり。

そして人間相手だけに限った話ではないのかもしれないけれど、

自分のことも相手のことも同等に尊重できる形へと、

たどり着けますように。

 

広い意味での「いただきます」(=受け取る)の感謝も、
 
もっとできていけますように。

 

あなたが勇気を出して「その気になるかどうか」が、

すべてのことについて、いちばん大切なポイントなのだと、

(もちろん自戒もこめつつ(^^;))、今の私にはそう思えている次第です。

 

今日の話は、今の自分へのメモ書きでもあるから、

大きな枠になりました……。どうぞお許しをm(_ _)m

 

2015_08_30_1

 

Illustration by “Yin yang” by Gregory Maxwell – From Image:Yin_yang.png, converted to SVG by Gregory Maxwell.. Licensed under Public Domain via Wikimedia Commons –https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Yin_yang.svg#/media/File:Yin_yang.svg

 

 

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