お役目

私は言の葉を 広げている大樹

春の初めを纏う大樹

 

私のもとに来られ 休まれるかどうかは その方の自由

 

私は訪れた方に

ひとときの 休息場所を提供し

その方が己の春を迎えられる

準備の時間を ともにする

 

小さな春を 自力で見つけた方は

私の元を離れ 更なる自己の旅へ向かわれる

必ず 再び 自力で 歩き出される

 

私は言の葉を広げ

その方の「見つける力」を ただ 信じる

そうした自己の役目を

果たすべく佇む 一本の大樹

 

そのための整いを 怠らないようにしよう

言の葉を丁寧に扱い 広げ続けよう

その方自身の 春を見つける力の蓄えを

それぞれの言の葉が きっと手伝うだろうから

 

光を 木漏れ日から 再び

それが私の お役目である

 

2016_04_14_1

Photo by Hans
Pixabay

 

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