3割の成績でいればいい、と割り切って
そのために20年以上も精神集中の練習、
自分を高める練習を心掛けるイチロー選手。
よいジャンプを何度も何度もイメージするという羽生選手。
素晴らしい棋譜を大量に研究するという
将棋や囲碁の棋士。
「理解してくれないのね! でも、ならば次へ!」
と世界を飛び回り、寄付を集め続けたのが、
かのマザー・テレサだった。
突き抜けた才能の人たちでさえ、やっていること。
才能のある彼らでさえ、練習を繰り返している、と
だからこそ、うまくいっているんだよ、と
教えてくれていることがあるよね。
成功したいなら、先に
成功した状態のイメージを
自分に植えつけ続けることが大事だと、さ。
失敗を恐れ、失敗を意識すると、
失敗したときの感覚をイメージすることになり、
身体全体が固くなる。
つまり焦りや緊張が、
実際に自分を失敗に導くということ、だ。
もう一つ、よく経験しそうな話。
ふだん、自分が嫌いだと思う、腹の立つ相手が
誰かから気に入られている場面に出くわしたら?
たいていの人は「なぜあの人が!?」という疑問を感じるだろう。
逆にその人が上司などから叱られていたり、
その人に対する不満をどこかで聞いたとしたら
「やっぱり! そうだよね」と感じることだろう。
そして、これが自分の好いている人なら、真反対のことを感じるだろう。
以上の2点から導き出せる、あなたがうまくいかない、苦しくなる原因。
あなたが
自分を
嫌いと思ったままだから。
悪いイメージを重ねる練習をするからこそ、
失敗もするし、うまくいかないし、
悪い面ばかりを「やっぱりね」と自分から強化する。
さらにうまくいかない方向へと、
自分が、自分を連れて行く。
自分を良くする練習ををあきらめ、
逆の練習ばっかり積んで、
自分のパフォーマンスを自分で下げておきながら、
「どうせこんなもの」「どうせ私なんて」
「どうせ世間は」「どうせあの人は」って
勝手にすねて、あきらめているんだよ?
自分への罵倒を続け、過去の嫌な場面のイメージングを
脳内で繰り返し続けるからこそ、
よい状態から、自分を遠ざけるのだ。
そして結果、さらなる否定の『やっぱりね』につながる悪循環。
だから、もう本当に、何度でも言うよ。
あなたが、誰かに選んでもらったら、人生がうまくいくのに、
なんていう完璧に他人任せな依存を求めるのはなぜか。
何かがうまくいく、うまくできるようになったら、を
信じ込んでいるのはなぜか。
そんな、何かの外付け条件を『達成』したら、
そのセルフイメージを変えられるわけではないのよ。
何年もの間、そのことで
すねて恨んで罵倒して自己卑下するほうばかり、
選んでいるようだけれど。
見ている部分、それ、ズレまくりだよ。
今日は断言してみるよ、うん。
そのセルフイメージこそが、これまでずっと、
あなたをうまくいかせにくくしてきたのだ。
だから、うまくいくようになりたいのなら、
そもそも、なぜそんなセルフイメージを
『○○だったから』などという過去の記憶から
真実なんだよ! と疑うことなく思い込み、
みずから後生大事に、
何よりも大切に抱え込んでいるのか?
そっちのほうを疑問に思い、
そこに潜んでいる、自分のおびえやおそれ、に
立ち向かう気になれるかどうか、が鍵になる。
「いい人」だと思われたら、そりゃ誰だってうれしいよ。
でも、あなたの場合、
そこに『異常なまでに執着している』のであって、
その『異常さ』にまでつながってきた理由には、
自分で気づいて、自分がゆるめる必要があるのだ。
あえて異常、という強い表現を使っているけれど、
要は執着の程度がひどすぎて、
すでにあなたの感覚や思考が偏りまくっているということ。
なぜ、そうなるのか。
何をどこまで「こうに違いない」と信じ込んでしまっているのか。
なぜ、自分のパフォーマンスを上げるために
リラックスせず、逆に『見張り』状態になるのか。
成功に導く方法と真逆のことをしているのに、
それをし続けなきゃ「失敗する」などと
“あなたが”信じているのは、なぜだろうね?
真逆のことを延々、繰り返してきた結果、
あなたは自分を今、
そこまで罵倒し続けることに至っているんじゃないのかな?
だからどうか、その悪循環の理由を解きほぐす勇気を、
あなたが持ってくださいますように。
夜明け前は、世界がいちばん暗いという。
だからこそ、明けたときが美しい。
そしてひとりの例外もなく、世界中で夜は明ける、ありがたいことに。
Photo by Ryan Sebastyan
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